2012年4月21日土曜日

place for culture


鹿児島のキャパルボの一階に入っていた
ヴィレッジヴァンガードが閉店した。

入って店内を見渡しても、全国のどこにでもあるヴィレッジと
そう変わらない―まあ、フランチャイズだしそれが当たり前と言えば
当たり前なのだけど。

でも、今住んでいる街にある「ヴィレッジヴァンガードになろうとして必死な
ヴィッレッジヴァンガード」とかと比べると、
店舗としての見た目は似ていても
どこかしらキャパルボ店だからこその店の作り方というか、、、
店の生命力みたいなものを感じた。

現存した九州最古のヴィレッジの意地?

本棚の作り方も「なんとなくこういう本置いときゃオッケーっしょ!
ヴィレッジっぽくて!」と感じるような店が多いなか、
「遊べる本屋」の名のごとくやっぱり本棚の編集がちゃんとしていて
だからこそ、雑多な雑貨があれだけの量あっても
店の芯のようなものを感じられたのかもしれない。

通っていた美術予備校が近かったこともあり、本当によく
ぶらりと入っては雑誌や本を眺めて、気に入ったら購入していた。

道を挟んだ反対側にはヴォアラコーヒーもあり、
ヴィレッジで雑誌を買ってコーヒーをテイクアウトして
キャパルボのデッキでだらだら過ごすのは
高校生のぼくの最大限の背伸びだった。

今となってはポップも思い出せないけど、
地元のフリーペーパーが置いてあったり、本や雑貨にも
ちょっとした鹿児島らしさがあったりして
そんな「地元感」もとても好きだった。

サブカルが好きな人も、本が好きな人も、
お洒落な人も(お洒落なお客さんもよく見るヴィレッジでした)、
背伸びしたい中高生も、バンドマンも、暇な人も、
色んな人がいるヴィレッジヴァンガード。


店長の馬場さんはOWLという生活用品店もやっており、
服に雑貨、キッチン用品、文房具、本、、、と
色んなものが置いてあるけど、確かな店のカラーが感じられ、
こちらも大好きな店だ。

サブカルチャーにまみれた雑多で楽しい店と
お洒落だけど生活に根付いた店。

一見、店から受ける印象は正反対だけど、
どちらも馬場さんの視点でお店を編集していて、
その視点を考えながら店内を見るのが楽しみだった。


大学進学で鹿児島を離れた今でも、帰ってきたら
待ち合わせまでの待ち時間を過ごしたり
飲んだあとに酔い覚ましに寄ったりと
用はないけど行くことが多かった。

むしろ、そういう使い方のできる店はここしかなかった。

もう、デッキで雑誌を読みながら馬鹿話をしたり、
キャパルボ前を集合場所にして飲みにくり出すこともないのかなあ。

ぼくの中の地図が変わってさびしいけど、
今までありがとうございました。


(写真はヴォアラのコーヒーと彦一だんごのおやつ。キャパルボのデッキにて)
馬場さんの文章を見付けました:http://blog.tenblo.jp/reborn/kiji/13927.html




2012年4月6日金曜日

テーマソング


今回参加させていただく
展示タイトル「花咲く庭で」は、
ぼくが考えたものですが

ずっと繰り返し聴いていたこの曲が
ぴったりな気がします。

勝手に今回の展示のテーマソング。

二人だけの庭で会いましょう〜






2012年4月4日水曜日

春に遊ぶ



7日からの展示にむけて、福田藍はコツコツ、ちくちくと
布と布のリズムを見つけ出して、はぎ合わせて一枚にしていっています。


その一枚が、使う人によってどんな意味を持つのか。

今回つくっている布は、千年一日で展示したときに出品したものと
同様のもの。


フロシキのように包んだり、マットとして敷いたり、まとったり。
旗にしたり。

使う人によっていろんな使い方があっていいものです。





そしてこちらは、、、

まあ、紐なのですが。

紐もぼくの興味のあるもののひとつで、その結び方、
束ねるもののバリエーションで、暮らしのあらゆる場面で活躍してくれます。

何点並ぶかわかりませんが、色とりどりのかわいい紐が並ぶのも楽しみです。


布一枚、ヒモ一本。

非常にミニマル。服やバッグですらない布の最小単位。

だからこそ遊べる楽しさがあります。


お客さんには不親切かな、とも思います。
でも、こういうものを使って生活で遊べる感覚も
大事なのではないかと思います。

「暮らし系」雑誌に載ってるようなのばっかじゃオモロくないっしょ!


というわけで、


『花咲く庭で』

―竹・陶・布の手しごとによるピクニックのかたち―


4月7日〜15日、シンゴスターリビング

よろしくお願いします。

トッテは庭にちいさな装飾と福田藍の布の使い方BOOK、その他もろもろで
関わってます。